タイミング療法でも人工受精でも体外受精でも、最も大切なのは「着床出来るかどうか」だと思います。着床出来ない原因として、大きく分けると「受精卵の問題」と「子宮内膜の問題」の2つに分かれると思います。ここでは、薄い子宮内膜への対応をお話しさせて頂きたいと思います。
どんなに胚の状態が良くても、染色体異常がなくても、受け入れる側の子宮の状態が悪ければ意味はありません。内膜は、着床時期には8mm以上が良いと言われており、理想は10~13mmです。これ以上薄くても厚くても妊娠率は下がってしまうのだそうです。
子宮内膜が薄い場合は、血流の改善が効果的との報告があるそうです。血流の改善でぱっと思いつくのは東洋医学です。東洋医学の漢方などには血流を改善するものがたくさんあります。しかし、東洋医学は時間がかかるものです。どうしても時間をかけられないという場合は、西洋医学の薬でも血流の改善は出来るんです。
まずは、男性の勃起障害などに用いられる「バイアグラ」を膣内投与する方法です。これにより、血流の増加が認められ、内膜を厚くすることが出来たとの報告があるようです。男性不妊の薬が、まさか子宮内膜の増加に繋がるとは驚きですよね。(主治医の指示に従って下さいね)
もう一つの方法は、アスピリンを80mg/日内服する方法です。この方法も、血流が増加して、子宮内膜を厚くさせる効果があるそうです。アスピリンは血栓症にも効果のある薬ですよね。血流が改善する効果があるのも納得な気がします。
次回の記事ではこのほかの子宮内膜を厚くする方法を書いていきます。