体外受精において、受精卵の培養技術は欠かす事の出来ない大切な要素です。最近は、新しい培養液が次々と開発されていますが、私が知る限りの培養液の情報を書かせて頂きたいと思います(と言ってもそんなに知らないのですが…)
エンブリオ・グルー(受精卵接着剤)というのをご存知でしょうか?これは、胚を移す際に使う培養液の種類です。
エンブリオ・グルーは、ヒアルロン酸を豊富に含む培養液です。ヒアルロン酸は、卵胞液、卵管分泌液、子宮腔内に自然に存在しており、着床を促すのではないかと考えられているそうです。また、ヒアルロン酸は、移植の際に用いられる培養液の粘度を上げて、胚が子宮内膜に接着するのを促すのではないかとも考えられているのです。
米国などでは、このエンブリオ・グルーによる移植がよく行われているそうです。ただ、妊娠率は少し上がるものの、有意差は認められていないそうです。ただ、年齢が高い場合や、2回目以降の移植の場合は、このヒアルロン酸を使用した方が、妊娠率は有意に上がるとの報告もあります。
受精卵の培養も、ヒアルロン酸を多く含むものの方が、グレードのいい受精卵が育つと聞いた事があります。より自然な形にもっていった方が、妊娠率はアップするということなのかも知れないですね。