体外受精で培養された受精卵は、全て「受精卵のグレード」が区別されます。受精卵のグレードとは、言うなれば「受精卵の出来の良さ」です。
体外受精における、受精卵のグレードはよく「3AA」とか「4BC」とかでランクづけされています。
グレードは、胚盤胞の胞腔の広がりとスピード(1~6で表されます)と内側の細胞の状態(A~Cで表されます)、外側を囲む薄い細胞の状態(これもA~Cでランクづけされます)の3つで、胚盤胞をランクづけされています。
そのグレードごとに妊娠率が変わってくるというのが一般的な考え方です。
受精卵のグレードの意味と見かた
■はじめの数字は「発育速度による胚盤胞のグレード」
いちばん前の数字は胚盤胞の発育速度による胚盤胞のグレードで
- グレード1以下⇒初期胚盤胞で、胚盤胞腔が全体の半分以下
- グレード2以上⇒中期胚盤胞で、胚盤胞腔が全体の半分以上
- グレード3⇒後期胚盤胞で、胚盤胞腔が全体に広がっている状態
- グレード4⇒拡張期胚盤胞で、胚盤胞腔が全体に広がり、透明体も薄くなっている状態
- グレード5⇒一部突出胚盤胞で、外側の細胞層の一部が透明体から出ており、孵化しつつある状態
- グレード6⇒完全突出胚盤胞で、透明体から完全に出ており、孵化している胚盤胞の状態
と詳細に分けられています。
■最初のアルファベットは「赤ちゃんになる部分の評価」
さらに、細胞の状態と外側の薄い細胞のランクを表すアルファベットは、赤ちゃんになる部分の評価で、細胞数が多ければ多いほど良い評価となります。
- A⇒細胞が細かくて均一
- B⇒細胞は普通
- C⇒細胞数が少ない
となります。
■最後のアルファベットは胎盤(赤ちゃんの栄養源となる細胞)の評価
受精卵のグレードのいちばん前の数字は胚盤胞の発育速度、次のアルファベットは赤ちゃんになる部分の評価だと、書かせて頂きました。では、3つ目のアルファベットの意味についてお話しさせて頂きますね。
これは、胎盤となる部分、すなわち赤ちゃんの栄養源となる細胞の評価です。
- A⇒細胞が細かくて均一
- B⇒細胞は普通
- C⇒細胞があらくて均一でない
という評価となります。
グレードごとの大まかな妊娠率
さらに、グレードごとの大まかな妊娠率ですが
- AA、AB、BAでは約50%
- BBは約30%
- BC、CBは約25%
- CCは約5%
となります。
一般的に、3BB以上だと、グレードのいい胚盤胞だと言われています。
私はまだ体外受精は未経験なのですが、この受精卵のグレードの話は聞いたことがありました。しかし、グレードの数字やアルファベットは何の意味を現しているんだろうと思い、調べてみたのです。
結構細かく別れているものなんですね。それに、発育スピードもグレードに関係しているみたいです。早すぎても遅すぎても、グレードに影響が出てしまうみたいです。
あんまり状態がよくないと、移植を中止する場合もあるようです。卵子の質、培養技術にかかっていると思います。