不妊治療では、hcgという注射がよく使われます。
hcgは妊婦さんの尿から精製されるホルモン剤です。卵巣に直接働きかけるので、内服薬よりも強い作用があります。
効果も、月経周期によって違い、卵胞が十分成熟した状態で注射をすると24~36時間以内に排卵させる効果があり、また黄体期に注射すると黄体ホルモンの分泌を助け、ひいては着床を助ける効果があります。
hcgのメリットはタイミングが合わせやすいこと
hcgの利点は、何といってもタイミングが合わせやすい事です。
LHサージが始まってない時点で注射すると、ほぼ24~36時間+αの間で排卵します。精子は子宮や卵管の中では、少なくとも36時間は受精能力があると考えられているので、hcg注射を使うとタイミングが非常に合わせやすいのです。
ただ、自分のLHサージが始まっている状態で注射すると、排卵が早まる可能性があります。実際、私も尿検査で陽性が出た後に注射し、20時間足らずで排卵した事があります。
病院によって検査の手厚さが違う
LHサージが始まっている状態で注射すると、排卵が早まる可能性があるので、不妊治療専門病院では、尿検査を行ってhcgを打つ場合が多いです。血液検査でLHサージを調べる病院もあります。手厚いですよね。
ですが、病院によってはLHサージを検査しないまま注射したりタイミングを指導する所もあります。その場合は病院に行く前に排卵検査薬を使う事をお勧めします。その結果によって排卵日がより正確に分かる様になります。
卵胞が十分な大きさになってからhcgを注射するとほぼ排卵します。ですから、排卵誘発剤を使った周期に間違いなく排卵させる目的で使われたりもするんです。
実に便利な注射ですよね。
hcg注射のリスク~卵巣への負担
不妊治療には欠かせないhcg注射ですが、効果が強力なだけリスクもあるんです。
卵巣に直接作用するので、卵巣に負担が掛かりやすくなるんです。勿論、様子を見ながら使用する分には全然OKなのですが、不妊治療は結構おんなじ治療になりがちなんです。期間が長いと特に。
毎週期hcgを打ち続けると…やっぱり卵巣は疲れてしまうのです。
私の場合なんですが…黄体機能不全でクロミッド半錠を5日間、排卵させる為にhcg、排卵後1週間後に黄体補充の目的でhcgを打つ治療を約7か月連続で行っていました。排卵させる為のhcgはそれよりも前からしていたのでおよそ10か月ぐらいでしょうか。
7周期目に卵胞の育ちが悪くなったのです。いつもは18日目には排卵するのですが、20日経っても排卵せず、21日目にやっとこさ排卵したのです。
まあ、たまたまだろうと思い、次周囲も同じ治療をしました。矢張り卵胞の成長が悪く、18日でやっと20mm。いつもは24mmぐらいでの排卵と思われるので明らかにおかしかったのです。
医師に尋ねると、「多分クロミッドかhcgによる卵巣の疲れかも」と言われました…でも私はhcgかなと勝手に思っています。
まず私の場合、クロミッドはそんなに効かないのです。そしてhcgは確実に効く。いつもは23mmはないと排卵しないのに、卵胞17mmで注射した事もあったけどそれでもしっかり排卵する程なんです。これは恐らくhcgの副作用でしょう。
今はお休み中です。
こんな治療をずっと続けていたら…卵巣がオーバーヒートしてしまうかも知れません(/_;)卵巣の老化も早くなったらどうしよう(;´Д`)
最近、hcgの使用に慎重になっている病院が多いと聞きます。勿論、必要な場合もありますがせめて自力で排卵出来る方は、hcgの使用についてもう少し慎重になった方がいいのかも知れません。